ニュース

強みを活かしキャリアを拓け NHK大学セミナー 森岡毅氏が登壇

2016.02.16

1月19日、京都大学総合研究8号館NSホールで「NHK大学セミナー プロフェッショナル 仕事の流儀 presents」と題した講演会が行われた。京都大学とNHK京都放送局が共同で開催したもので、以前に「プロフェッショナル 仕事の流儀」に出演したUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)チーフ・マーケティング・オフィサーの森岡毅氏が講師として登壇した。テーマは「なぜUSJはV字回復できたのか ~ハリーポッターオープンの舞台裏~」。森岡氏は、奇跡的な業績回復を実現した自らの戦略と「これからキャリアを選ぼうとしている京大生に伝えたいこと」の2点について語った。

森岡氏によれば、経営戦略で最も重要なのは、一見当たり前な「ゴールから逆算すること」だという。例えば森岡氏自身は、まず初めに、USJがアジアのリーディングカンパニーになり、3000万人超の集客を実現するというゴールを設定し、目的達成のために関西圏外からの集客が不可欠と考えた。その集客戦略の切り札が、ハリーポッターの誘致だったのである。

また、森岡氏はキャリアに対する持論を3つの観点から述べた。まず「会社と結婚せず、職能と結婚する」こと。「『どこの会社にいるか』ではなく、『何が出来るか』を示せる人間にならなければいけない」と森岡氏は語った。次に、その職業で得られる年収の限界や成功できる可能性を理解した上で、自分の強みを活かせる職業を選ぶべきだということ。平均年収の高い職業を選んでも、好きでなければ情熱が続かず、成功には繋がらないことが説明された。最後に、弱点を克服する努力より、自分の強みを探し徹底的に鍛える努力をすべきだと森岡氏は語った。自分にとって面白いこと、好きなことこそが強みを発揮できる場所。「『好き』という感覚を大切にしてキャリアを選んで欲しい」と集まった京大生にメッセージを送った。(昭)

関連記事