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金環日食 282年の時を超えて 農Gで日食観察会

2012.06.01

5月21日早朝、北部構内農学部グラウンドにて金環日食観察会が開催された。この観察会は理学研究科附属天文台と総合博物館が共同で主催したものであり、のべ8000人が来場した。また会場には小型望遠鏡やソーラープロジェクターなど様々な観測装置が設置され、日食を肉眼で観察するための太陽めがねの販売・貸出もされた。

京都で金環日食が観察されるのは282年ぶりである。また日食の際に月が太陽を隠し、月表面のクレーターの凹凸によって日光がビーズのように見える現象「ベイリー・ビーズ」も観察された。観察会の始まる当日午前7時の30分前には農学部グラウンドから農学部正門付近まで来場者の列ができていた。観察会開始後も来場者は増え続け、会場は日食を観察する人々で埋め尽くされた。金環日食が始まると辺りは少し薄暗くなり、気温も下がりはじめ、食の最大である午前7時半には会場の至る所で歓声が上がった。

この観察会を主催する理学研究科附属天文台台長の柴田一成教授は、「金環日食を観察するのは初めてで、こんなに感動するとは思わなかった。また、暗くならないと聞いていたが意外と暗くなり、ベイリー・ビーズも観察できて興味深かった。曇っていたら時計台で日食のインターネット中継を行う予定だったが、晴れてよかった」と語った。

なお、この観察会の後、午前9時半から百周年時計台記念館ホールで金環日食講演会が開催された。

参照:音楽と宇宙映像が融合 ~金環日食講演会~(2012.06.01)

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