文化

まずは全部「聴く」ことから カンニング竹山さん 京大で講演

2025.11.01

まずは全部「聴く」ことから カンニング竹山さん 京大で講演

約90名の参加者に向かい、話を「聴く」ことを熱く語る竹山さん

10月22日、京大構内のぶんこも(文系学部校舎1階)でNHK大学セミナー「カンニング竹山が京大で語る! 『聴くって難しい! 聴くってスゴイ!』」が実施された。NHK大学セミナーは、NHKの番組の出演者や制作担当者が講師となり、学生に向けて語るイベントで、全国各地の大学で開催されている。会場では、お笑い芸人のカンニング竹山さん本人が登壇し、NHK Eテレで放送中の番組「今君電話」の収録を経て感じた、聴くことの難しさなどを語った。

「今君電話」は竹山さんがSNS上に電話番号を公開し、たまたま電話が繋がった人の話を「聴く」番組。2021年からNHK Eテレにて不定期で放送されている。話を聴く時間は1人あたり40〜50分ほどで、これまで約200人の話に耳を傾けてきたという。

今回のイベントでは、竹山さんが参加者とともに過去に放送された「今君電話」の映像を視聴した。2人の子どもを育てる末期がんの女性や、妻を亡くしながらも里子を育てる男性など、筆者自身も痛ましく感じるエピソードもあった。その後、竹山さんが収録当時の思いや番組への向き合い方を語った。強調していたのは、答えを返すことにこだわらないことだ。主観で「解決策」を押し付けるのではなく、まず相手に全部話してもらい、それを受け入れる。そうすることで、相手が自身の悩みを整理でき、行動を変えるきっかけが生まれるという。竹山さんは、番組を通して実生活での人との向き合い方も変わったと話す。例えば後輩と話す際、以前は「寝ないでネタを作れ」など相手を「全否定」するようなことも言っていたが、今は最後まで話に耳を傾けるという。

トーク終了後には、質疑応答が設けられた。留学で1年卒業が遅れることへの不安を打ち明けた学生に対し、竹山さんが「君が選んだ道が正解だよ」とそっと背中を押す一幕もあった。イベント終了後、竹山さんに京大生と対談した感想を尋ねると、「大人な子が多いと思う。だけど案外年相応の悩みもあるのだなと感じた」と京大生の印象を率直に明かした。(鳥)

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