講演会「女性裁判官の歩み」 法学部学生自治会特別企画
2011.07.07
法学部学生自治会が主催する講演会「女性裁判官の歩み―裁判所におけるジェンダーバイアス」が5月30日に法経第七教室で開催された。元裁判官で現在は弁護士の浅田登美子氏を講師に迎えた今回は女性裁判官の現状に迫った。
まず浅田氏は弁護士を志したきっかけについて述べ、女性差別を強く実感した問題として中学・高校での「女子のみ家庭科必修」を挙げた。次に女性裁判官の割合が全体の16・3%であるという平成23年4月の統計を示しつつ、裁判所における女性裁判官の処遇が改善されつつあると指摘。さらに裁判所でのジェンダーバイアスが感じられる一例である家事調停事件においての男性調停委員と女性調停委員の役割分担を問題視した。最後に選択的夫婦別姓制度の導入などを盛り込んだ民法改正についての法制審議会の答申案が宙に浮いたままであることに警鐘を鳴らして講演を締めくくった。
講演のあとは質疑応答の時間が1時間にわたって設けられ、参加者からは「弁護士の供給過多についてどう思うか」や「弁護士にも女性差別はあるのか」といったものから「法学部生のうちに何をするべきか」といったものまで幅広い質問が飛び出した。
昨年の11月祭以来となる今回の講演会に関して法学部学生自治会は「前回の反省を踏まえて質疑応答の時間を長くできたことがよかった。今回は女性裁判官の話が聞ける貴重な機会になったと思う」とコメントしている。
《本紙に写真掲載》
まず浅田氏は弁護士を志したきっかけについて述べ、女性差別を強く実感した問題として中学・高校での「女子のみ家庭科必修」を挙げた。次に女性裁判官の割合が全体の16・3%であるという平成23年4月の統計を示しつつ、裁判所における女性裁判官の処遇が改善されつつあると指摘。さらに裁判所でのジェンダーバイアスが感じられる一例である家事調停事件においての男性調停委員と女性調停委員の役割分担を問題視した。最後に選択的夫婦別姓制度の導入などを盛り込んだ民法改正についての法制審議会の答申案が宙に浮いたままであることに警鐘を鳴らして講演を締めくくった。
講演のあとは質疑応答の時間が1時間にわたって設けられ、参加者からは「弁護士の供給過多についてどう思うか」や「弁護士にも女性差別はあるのか」といったものから「法学部生のうちに何をするべきか」といったものまで幅広い質問が飛び出した。
昨年の11月祭以来となる今回の講演会に関して法学部学生自治会は「前回の反省を踏まえて質疑応答の時間を長くできたことがよかった。今回は女性裁判官の話が聞ける貴重な機会になったと思う」とコメントしている。
《本紙に写真掲載》