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朗読劇・シンポジウム パレスチナ・ガザ地区をテーマ、文学で伝える抵抗

2011.06.19

パレスチナ・ガザ地区をテーマにした朗読劇「THE MESSAGE FROM GAZA~ガザ、希望のメッセージ~」(主催:日本中東学会、共済:人間・環境学研究科岡真理研究室)が5月21日に人環研究科棟地下で上演された。これは同学会第27回年次大会の一般公開イベントとして催されたもので、学会参加者のほか学生市民ら200名近くが参加した。

この朗読劇は岡教授が08年末から翌年初頭にかけてのガザ紛争時に、破壊の実態をメールで発信した『ガザ通信』、パレスチナ人作家ガッサン・カナファーニの短編小説『ガザからの手紙』、03年ガザでパレスチナ人の人権擁護活動中にイスラエルのブルトーザーに轢殺されたアメリカ人大学生レイチェル・コリーが家族や友人にあてたメールという3つのテキストがコラージュしたもので、ガザから外の世界へのメッセージ作品となっている。全学共通科目でアラビア語を履修している学生有志や、京滋市民有志が熱演し、聴衆は深く聞き入っていた。

なお同劇の上演後には、岡氏に、太田昌国氏(編集者)、鵜飼哲氏(一橋大大学院教授)、細見和之氏(大阪府立大教授)の3名を加えて「抵抗の文学~世界文学の中のパレスチナ~」と題したシンポジウムを行い、文学的想像力の持つ可能性について議論した。

《本紙に写真掲載》

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