宮津市の里山・世屋を旅する ―京大経済学研の岡田教授が講演―(2012.07.01)

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6月17日、京都府宮津市の世屋をバスで巡る企画「天空の里・世屋を旅する」が、同市世屋高山ガイド部会(安田潤会長)の主催で開かれた。約20人が参加し、伝統的な里山景観を残す集落を見て回った。バス巡りの後は、京大経済学研究科教授兼公共政策大学院院長の岡田知弘氏が元下世屋小学校講堂で講演した。

世屋は丹後半島にある里山集落で丹後天橋立大江山国定公園内に位置し、標高約100―500メートルにかけて5地区がある。一帯は奈良時代に丹波国から分離して丹後国となり、鎌倉時代には京都守護職(後の六波羅探題)が管轄、江戸時代に上世屋と下世屋が成立した。1950年当時は1272人が暮らしていたが、1960年代初頭に集団就職や豪雪などで人口が急減。現在の人口は約130人で、高齢者が6割を占めている。

バス巡りは畑公民館からスタート。畑、下世屋、上世屋、木子、松尾の順に巡り、途中下車をしながら各地区を観察し、安田会長や地元の古老らが地域の特色を説明した。最後に訪れた松尾地区には、かつて宮津市で中学校教諭をしていた瀬尾まいこ原作の邦画『天国はまだ遠く』(長澤雅彦監督・2008年)で有名になった「松尾の一本桜」があり、参加者はそこから眺望できる若狭湾や周囲の棚田を満喫した。

講演会は、世屋の住民らで作るふる里会議世屋(溝口兵一郎代表)が「ふる里の今と未来は」のテーマで開き、約150人が聴講した。岡田教授は、限界集落や産業空洞化、そしてTPPなど最近の問題を解説し、地域発展を促す要素として地域内再投資力という理論を展開。経済主体が地域に再投資し、毎年それを繰り返すことで生活が維持拡大されるとした。市内外から訪れた参加者は、時おりメモを取りながら真剣な表情で聞き入っていた。

宮津市は日本三景の天橋立で知られているが、山間部にも昔ながらの良好な景観が残されており、世屋では今回のような自然体験型イベントが定期的に開催されている。直近では、7月8日に専門家解説による草花観察会が午前8時45分から午後2時半まである。詳細は天橋立ユース・ホステルのホームページ(http://hashidate-yh.jp/kokoyomi/)を参照されたい。

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