ニュース

能登地震 複数の断層を破壊 防災研分析、被害評価に活用へ

2024.06.16

1月1日に石川県能登地方で最大震度7を観測した能登半島地震について、岩盤の破壊が長く静かに始まり、向きや傾斜の異なる断層が次々と破壊されるとい う複雑な過程を経ていたことがわかった。深畑幸俊・防災研究所教授、奥脇亮・筑波大学助教らの研究グループが、世界32地点で観測された地震波形のデータを基に独自の解析法を用いて明らかにした。能登半島地震と先行する地殻活動との関係も指摘され、大地震発生の仕組みのさらなる理解が期待される。

グループによれば、最初の破壊は地震発生直後10秒ほどかけて震源付近から西方向に進行した。その後破壊は西側の大きな断層へと移行し、長さ65㌔㍍の領域で破壊が進んだ。震源の東側でもほぼ同時に、長さ50㌔㍍の断層を破壊した。いずれも向きやした試みが世界各地で成果を挙げています。傾斜の異なる断層で、これらを次々と破壊するという複雑な過程を経て大規模化したという。

能登半島には、北部の海岸沿いや沖合に複数の活断層があることが知られており、2020年末から非地震性の地殻変動や、群発地震と呼ばれる地震活動が観測されている。震源付近において最初に動いた断層は、これまで地殻活動が活発に観測されている地域と重なっており、地震前の地殻活動が今回の破壊過程に影響を及ぼしたことを示唆している。

グループは、今回の研究成果は大地震が発生する複雑な仕組みを理解する上で重要であると評価している。

研究成果は、6月8日地球物理学の専門誌「Geophysical Research Letters」に発表された。

関連記事