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所蔵資料で見る京大の大学紛争 時計台で企画展

2009.10.05

9月10日より京都大学百周年記念時計台内の大学文書館で企画展「京大の1969年―大学文書館所蔵資料で見る―」が開催されている。1969年の全国的な大学紛争の波に飲まれていた当時の京都大学の様子を、当時の資料から学問的に振り返ってみよう、という趣旨。

京都大学における大学紛争は、1969年1月15日に3項目要求(無条件での新寮建設、長期整備計画撤回、大学財政の全面公開)を掲げ大学当局と交渉していた吉田、熊野寮闘争委員会が、交渉の決裂を宣言し、学生部を封鎖したのがきっかけ。封鎖反対派の学生らが実力でこれを解除したため、警察の学内導入にはいたらなかったものの、学生相互の対立を激化させることになった。封鎖を支持した学生は京都大学全学共闘会議(全共闘)を結成し、その年の秋まで学内で長期ストライキや、施設の封鎖が行われた。

今回の展示では、当時封鎖支持、反対派双方が撒いたビラをはじめ、学生部封鎖時の様子を記録した職員のメモ、6月に新入生が企画した集会で、実行委員会が大学当局、全共闘、民青、総長へ提出した公開質問状の回答集などが展示されている。

同企画展は9時30分から17時までで入場無料。11月1日まで(10月5日のみ休館)。問い合わせは京都大学文書館:075・753・2025まで。

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