文化

見ようまなぼう 人と馬の歴史 新春特集展示『うまづくし―干支を愛でる―』

2026.01.16

見ようまなぼう 人と馬の歴史 新春特集展示『うまづくし―干支を愛でる―』

『駿馬図屏風』。見つめていると馬と目が合っているように感じられる

午年の2026年がやってきた。「今年一年、何事もうまくいきますように」と、新年の抱負をあれこれ立てた人も多いかもしれない。評者もその1人だ。それならばまず馬にうまつくされた、いや、埋め尽くされた展示室に行ってみるのはいかがだろう。京都国立博物館(東山区)では、新春特集展示と銘打って、馬が古くから人間の相棒として身近な存在であったことを示す作品を21件展示している。

展示は4つのテーマに分かれており、そのうちの1つ「あこがれの馬」では、古墳時代や江戸時代の馬具や中国唐代の陶器である三彩馬俑が展示されていた。馬具と胴体の色の組み合わせ方や模様に個性があり1200年経った現在も色褪せない。日本でも中国でも馬をもつことは富や繁栄の象徴であったことが、作品の華やかさから見てとれる。

もう1つのテーマ「うまづくし!」では、実物と同じくらいの大きさで馬が描かれた、『駿馬図屏風塩川文麟筆』(京都国立博物館蔵)や、野生の馬を墨で描いた 『群馬図屏風雲谷等顔筆』(南法華寺蔵)を観ることができる。『駿馬図屏風』は京都の絵師・塩川文麟が150年前に描いたもの。ひづめの固い質感や毛並みのつやが繊細な線で何色も使い見事に表現されている。馬のやさしい目つきや一頭一頭違うポーズが見どころだ。『群馬図屏風』は馬のしなやかな筋肉と一本一本丁寧に描かれたたてがみが特徴だ。背景の木々の太く力強いタッチと、馬の水を多く含んだ柔らかなタッチの対比があり、描き方で墨の味わいに違いを出している。

本展は子どもも楽しめるように様々な工夫がなされている。例えば、「さがしてみよう!こんなうま」と題したワークシートで、「茶色の馬」「走っている馬」などを探しながら作品鑑賞を楽しめるようになっている。他にも、解説は子どもにも分かりやすい平易な言葉で書かれており、ふりがなが振られている。家族連れにもやさしい展示だ。

ぜひ、馬を愛でに一度訪れてはいかがだろうか。そして、これを読んでいる皆さんの2026年が万馬奔騰の一年になるよう願っている。一編集員としては、今年も京大新聞が良い記事でうまる一年にしたいものだ。

会期は1月25日まで。一般700円。大学生350円。高校生以下無料。ただし京大を含むキャンパスメンバーズ会員校は学生証(または教職員証)を提示すれば無料。(悠)

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