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学術と映像のつながり、考える機会に 博物館秋季企画展

2009.08.12

8月5日から12月13日まで、秋季企画展「京都大学総合博物館映像博2009」が開催される。3期に分けて常設の展示・上映会が行われるほか、1週間ごとに様々な分野から出展された映像作品が上映される。

初日となる8月5日の14時より「学術映像博オープニング 木村大作・映像を語る」と題して映画『劔岳 点の記』監督の木村大作氏と総合博物館長の大野照文氏が対談、7日はレセプション、8日には映画『森の学校』の上映と原作者・河合雅雄氏(霊長類研究者・京都大学名誉教授)のトークイベントがひらかれる。その後も宇宙空間を体験する特設4次元シアターなどの展示や各種ワークショップが開かれる予定。また期間中は一週間ごとに「地域ドキュメンタリー上映会―中東・アルジェリア」「映像と写真でみる東洋学」「医学におけるイメージングとビジュアリゼーション」などと題した各特集週間(計15テーマ)に関わる映像100本ほどが上映される。

今回の企画展は6月から募集されている学術映像コンペティションと連動。11月25日から12月10日まで優秀作品が上映され、12月11日から13日まで百周年時計台記念館でひらかれるシンポジウムで総括を行うという大規模な試み。「映像」というメディアと学術研究との結びつきを多面的に考察するのが目的だといい、記者説明に参加した博物館長の大野照文氏は「現在、社会学、医学、人類学など様々な学術分野で重要となっている『映像』という手法の役割を、分野をこえて『学術映像』という枠で議論する枠組みをつくりたい。今のところきっちり定義もできていない『学術映像』を研究するこれからの見通しをひらいていければ嬉しい」と述べた。

会場となる総合博物館の開館時間は9時30分〜16時30分、休館日は月・火曜日。各種イベント・ワークショップ参加に原則、料金はかからないが通常の入館料(一般400円/大高生300円/中小学生200円)は必要となる。問い合せは075・753・3272まで。

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