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散らばる動画 まとめて発信 OCWの後継サイト開設

2023.11.01

散らばる動画 まとめて発信 OCWの後継サイト開設

「KyotoU Channel」の トップページ=京大提供

京大は11月1日、動画発信ウェブサイト「KyotoU Channel」を開設する。学部、大学院、研究所などが別々のユーチューブチャンネルで公開していた約4千本の動画は、一つのサイトで横断的に検索、視聴できるようになる。新サイトは、昨年9月に更新を停止した京大OCW(授業動画などを無償で公開するウェブサイト)の後継としての性格を持つ。

新サイトには、キーワード、学問分野、タグ、公開年度で動画を絞り込み検索する機能や、人気動画、おすすめ動画を紹介するページが設けられる。

野崎治子・広報担当理事が記者会見で「今まであちこちのチャンネルに散らばっていた動画を集める」と表現した特集ページでは、既存の動画シリーズのほか、毎月のテーマに沿う複数のチャンネルの動画がまとめて紹介される。また、新シリーズ「京大先生、質問です!」では、SNSを通じて市民から募集した質問に京大の研究者が回答していく動画が毎月1本新たに撮影される。初回は、「iPS細胞で若返ることができるか」などの素朴な疑問に髙橋淳・iPS細胞研究所所長が答えていく動画が制作された。野崎理事は、「視聴者の方とインタラクティブな形で動画を制作する試みはこれまであまり例がない」と述べ、取り組みの意義を強調した。

「KyotoU Channel」開設の記者会見=10月27日。左が野崎治子理事、右が國府寛司理事



京大は新サイト開設の狙いとして、京大の研究者や学生を身近に感じてもらうこと、京大の知を社会に還元することの2点を挙げる。しかし、10月末時点でユーチューブチャンネルを有しているのは、10ある学部のうち2つのみ、18ある大学院のうち4つのみで、分野の偏りが懸念される。この点について京大の担当者は、チャンネルをもたない部局の動画は京大の公式チャンネルが当面の間代わりに掲載すると説明した。また、動画になじみがない研究者への働きかけについて問われた野崎理事は、「動画が向く研究もそうでないところもあるため、一概に強制するつもりはない」「それぞれのやりたいという気持ち、手伝えるところに支援させていただく」と答えた。

新サイトは、授業資料や授業動画などを無償で公開するウェブサイト「京都大学オープンコースウェア(OCW)」の後継として位置付けられる。京大は2005年からOCWを運用してきたが、昨年8月、管理を担う組織とともに閉鎖すると発表した。学内外から存続を求める声が寄せられると、一転してOCWを「積極的に発信」していく検討を始め、今年1月、新たに「OCW2・0(仮称)」を運用する方針を発表した。1月の発表では、OCW2・0のほかに、研究科などの動画を一元的に検索できる検索システム「KU-Search(仮称)」を構築するとされていたが、両者は最終的に「KyotoU Channel」に一本化された。野崎理事は「(KyotoU Channelは)OCW2・0を包含する」と説明した。

新サイトでは、旧OCWに掲載されている動画も検索できる。旧OCWのサイトも引き続き維持されるが、新しい動画は掲載されない。新サイトの企画や管理を担うのは、10月1日付で広報課に設置された「コンテンツ企画・支援室」で、専任2人、兼任5人の計7人の職員が活動する。

新サイトは、下記二次元バーコード、もしくは京大HPからアクセスでき、誰でも無料で利用できる。

「KyotoU Channel」の二次元バーコード

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