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11月祭 今年も全面禁酒 「実務の制約」と「当局の圧」で

2023.09.16

8月4日と20日、第65回11月祭の全学実行委員会(全学実)が開かれ、昨年度に続いて全面禁酒とすることが決まった。全学実として、事務局員の不足や過去の救急搬送の事例をふまえた「主体的な」判断だとしつつ、「大学当局の圧力」もあったとして、経緯の記録と抗議を含む宣言文を次回9月18日の会議で採択するという。

4日の第4回会議では、コロナ禍の各種制限が撤廃されたことをふまえ、「ここで飲酒を解禁しないと厳しい」との意見が出た。出席者は、酒の販売を申請させたうえでトラブルが起きしだい全面禁酒に切り替えるという対応を提案し、「隠れた飲酒より対処しやすい」と訴えたが、事務局は持ち物検査の人手不足を理由に難色を示した。

結論は持ち越され、事務局が先送りの限界とした20日の会議を迎えた。事務局は、当局と改めて交渉して一部解禁案を伝えたものの、開催の条件として全面禁酒を迫られたと報告した。一方で参加者からは、「当局の圧力」に関係なく禁酒以前の救急搬送の増加などから制限もやむなしとする声が上がった。日程や実務の制約もふまえ、経緯や抗議を含む宣言文の採択を前提に、全面禁酒で全会一致した。来年度には改めて議論する方針も確認した。

全面禁酒は、当局の要求を背景に、全学実が第61回で導入した。制限付きで3年ぶりの対面開催となった昨年度も実施した。

全学実は「11月祭に参加する意思を有する者」が出席できる議決機関で、事務局は決定にもとづき実務を担う。両日の会議では、飲酒について北部祭典など他の祭りの決定を拘束しない旨を確認する声明が採択されたほか、今年度の予算案も承認された。

なお、今年の統一テーマは「ぬ」に決まった。決選投票では半数に迫る507票を得た。公開された趣意文によると、「えぬえふでいちばんおもしろいもじ(原文ママ)」からとったという。

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