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共テ「情報Ⅰ」全学部で加算へ 京大入試 今後2年の方針発表

2023.08.01

京大は7月下旬に、2024年度一般選抜入試要項と25年度入試予告を発表した。24年度入試では、理学部の第一段階選抜の実施基準を共通テストの合計点から受験者数に変更する。25年度入試では、共通テストに新設される「情報Ⅰ」の成績を全学部で配点の対象とする。なお、学習指導要領の改正に伴い、共通テスト・個別学力試験(二次試験)ともに「旧教育課程履修者」に配慮するとした。なお、26年度以降の入学者選抜について、京大は教科・科目を「変更することがある」としている。

理学部の第一段階選抜は21年度以降、共通テストの合計点を基準としていたが、24年度入試では医学部医学科を除く学部と同様に受験者数を基準とし、受験者が募集人員の約3倍を上回った場合にのみ、いわゆる足切りを実施する。また、薬学部薬学科と工学部に加え、理学部が外国人留学生のための選考を新たに設けるほか、法学部と経済学部は従来通り外国学校出身者のための選考を行う。

また、25年度入試では新課程に則る共通テスト導入にあたり、全学部で「情報Ⅰ」の成績を配点する。文・経済・理・医・工・農学部では第一段階選抜において、素点を利用するものの、総点計算時には全学部で圧縮して加算する。結果的に、「情報Ⅰ」は全学部で総点の約1~5%となる。なお、二次試験の数学の出題範囲は文理ともに現行の課程と変化しない。

加えて、京大は24年度までに高校を卒業した「旧教育課程履修者」が共通テストにおいて地理歴史、公民、数学、情報に関して、経過措置とされる科目を選択できるようにすると発表した。二次試験の出題に際しても、京大は「必要に応じた配慮」を行うという。

25年度入試では他にも変更点が見られ、法学部では二次試験の外国語の配点を150点から200点とする。また工学部では、これまで第一段階選抜のみに利用していた共通テストの数学と理科の得点を総点にも加算し、足切り時の共通テストの英語2科目を100点ずつの配点とする。

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