ニュース

個人寄付制度導入へ 11月祭 第3回全学実

2023.08.01

個人寄付制度導入へ 11月祭 第3回全学実

各年11月祭の決算収支。事務局による提案書から作成

7月13日、第65回11月祭の第3回全学実行委員会(全学実)が開かれた。減少する収入を補うため一般から広く寄付を受ける「個人賛助制度」を導入すること、次回以降の全学実を対面・オンラインの併用で開催することなどが決定した。一方で、第1回全学実で事務局が提案した全面禁酒については、各学部祭への影響を懸念する出席者の間で議論が続き、今回も決定には至らなかった。第4回全学実は8月4日、対面とZoomの併用で開催される。

禁酒規定は結論持ち越し


全学実は11月祭(NF)に関する意思決定をする機関。「11月祭に参加する意思を有する者」は誰でも参加でき、全会一致での決定が原則だ。他方で事務局は、全学実の指導や助言に基づいて実務を担う。

逼迫する財政、個人賛助で光明?


事務局は一般の個人から寄付を募る「個人賛助制度」の導入を提案し、承認された。導入理由について事務局は、不況の影響による広告収入の減少や物価上昇による支出増大を挙げた上で、「繰越金が底をついた場合、開催形態の大幅な変更を余儀なくされる」と懸念を示した。事務局のSNSアカウントで賛助を募り、公式Webサイトから申し込みを受け付けるという。NFはこれまでも広告協賛や名刺広告を受け付けてきた。従来の名刺広告は1名義1万円だが、新制度の最低賛助金はこれより「大幅に低額」とする予定だという。

提案書によれば、これまでの収入の大半は公式Webサイトやパンフレットへの広告掲載料だった。昨年度の決算収支は約200万円のプラスで、これが今年度運営資金への繰越された。しかし事務局によると、今年度の決算収支は約45万円プラスの見込み。例年に比べ大幅な減額となる(表参照)。

禁酒規定 他祭典への影響が争点


第1回全学実で事務局が提案したNFの全面禁酒規定については出席者からの反対意見が相次ぎ、決議が持ち越されてきた。背後には、NFでの禁酒規定が各学部祭での飲酒規定に影響するとの懸念などがある。今回も北部祭典代表者は、NFが「他の祭典での全面禁酒に反対する」旨の声明を出した上で全面禁酒を敷くことなどを提案した。しかし他の祭への干渉になるといった意見が交わされ、結論は出ず閉会時間を迎えた。

全面禁酒は、大学当局の要求を背景に、全学実での決定に基づいて第61回11月祭で導入された。新型コロナの影響でオンライン開催となった第62回・63回を経て、ハイブリッド開催となった昨年度第64回でも実施された経緯がある。

今回、出席者からの提案に基づき、第4回以降は▼対面・オンラインの併用開催▼事前の参加申し込みを行わない(オンライン参加を除く)とすることが承認された。今年度のこれまでの全学実では、出席希望者は事前にメールで氏名等を申告する必要があった。また、これまでは議事録等の資料をHP上で閲覧するためには事務局にパスワードを請求する必要があった。これについて、第3回以降の議事録等を「広く一般に公開」することが決定。ただし、大学との交渉などのため公開が不適切と議決された際は従来通りパスワードを設定する。第3回全学実終了後、第1〜3回の議事録等が11月祭HPにて公開された。

関連記事