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熊野寮祭「総長室突入」 本部棟前に百人以上 警察導入も

2022.12.16

熊野寮祭「総長室突入」 本部棟前に百人以上 警察導入も

揉み合う寮生らと職員=本部棟前

12月2日、熊野寮祭イベント「総長室突入」が行われた。2008年から恒例の時計台「占拠」に代わる企画で、湊総長に要求書を提出することがねらい。寮生らは時計台前での演説後、百人を超える学生らとともに本部棟へ。制止する職員を退け、建物内へ立ち入ったが、警察官の入構により撤退した。

正午ごろ、熊野寮生らは時計台前で演説を開始。当イベントの趣旨や意義を述べた後、本部棟へと進行を始める。シュプレヒコールを上げながら百名以上の学生らを率い、12時半ごろ、本部棟車寄せ辺りに到る。建物前に待機していた数名の職員は、寮生らに教育推進・学生支援部厚生課に取り次ぎを依頼するよう要求し、建物内への立ち入りを制止。寮生らは、厚生課を経由した依頼は実現されてこなかったとして、「窓口として機能していない」と反論。総長に直接要求書を提出する意義を強調した。約20分のこう着状態を経て、寮生らが職員の制止を振り切り、建物内に立ち入った。しかし、ロックされた自動ドアに行く手を阻まれ、再びこう着状態に。寮生らは「湊総長を出せ」と要求したが、最後まで総長の姿は見えなかった。数分後、警察官が東大路に面する本部通用門に到着。寮生らは数十名の警官を前に、「大学は学生のものだ。警察は出て行け」と訴え、スクラムを組んで抵抗した。しかし別の門から警官が入構。寮生らは時計台前へ移動し、13時45分ごろ解散した。

総長に提出を予定していた要求書では、国立大学法人化以降の大学改革によって「役員会によるトップダウン式の意思決定」が強化されてきたと指摘し、その是正を求めた。内容は▼保健診療所の再開▼コロナ禍に乗じた課外活動規制の撤廃▼11月祭、学生自治寮への介入反対▼学生処分の撤回▼CAP制等の一方的な授業改革の撤廃▼教職員に対する非正規職化や雇い止めの停止など、計10点。

参加した寮生は、大勢の寮外生が、寮生の先導する「実力行動」に追随したことで、「学内問題への学生の関心の高さ」と「学生の行動力」を示し、「大学当局に対する強い牽制」になったと説明。さらに、当局が警察を導入したことに言及して、京大における様々な問題が「国家権力と癒着しながら進行している」とし、警察の入構阻止を図ったことで「大学への国家権力の介入を阻む」ことに一部成功したと述べた。なお、寮によると、負傷した参加者はいない。