文化

川柳/短歌で「京都大学のイマを詠む」 【第1回募集分より】

2022.07.25

6月13日から25日に、第1回川柳/短歌の募集を行った。テーマは「京都大学のイマを詠む」。集まった作品から、編集員が選んだ数作を、ひとことの講評とともに掲載する。

人生のモラトリアムはどこへやら京の風情を見る暇無きかな 風の森(京大・一回生)

【評】

降り注ぐ単位のもと、将来に思いを馳せ、古都の風情を愉しむ……。思い描いた優雅な京大生活は叶わず、忙しい毎日を送っている。近年出席重視の傾向が強まった京大では、単位取得と課外活動の両立が案外楽ではない。忙しく過ごす同じ一回生として共感できた。(汐)

京大を内緒で受けし我が息子熊野寮入り二度仰天 山本直樹(50代)

【評】

知らぬ間に住居まで決めていた息子に、驚きと心配が勝って大学合格を喜ぶ暇もない。親の苦労がにじむ一作だ。あまりの衝撃に仰天する姿は少々ユーモラスだが、親に心配をかけてばかりの大学生からすると、他人事と思えず申し訳なくもなる。(桃)

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