ALS治験 第2段階へ 治療薬の有効性 検証(2022.05.01)

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京都大学iPS細胞研究所(CiRA)の井上治久教授らは4月3日より、筋委縮性側索硬化症(ALS)患者を対象として、ボスチニブを用いた第2段階の治験を開始した。15日に会見を開いて発表した。2019年3月から昨年9月まで実施された第1段階の治験を経て、白血病治療薬ボスチニブのALS治療における有効性を検証する目的で、根本的な治療薬の開発の進展が期待される。

ALSは全身の運動神経細胞が変性して筋委縮と筋力低下を来す進行性の疾患で、原因は十分には解明されていない。現状の治療薬には、リルゾールおよびエダラボンが使用されているが、ともに神経細胞の変性を抑制するもので、根本的治療は難しい。

井上教授らは2017年5月、ALS患者由来のiPS細胞を運動神経に分化させ、様々な種類の化合物の中から運動神経細胞の死滅を抑えることができる化合物のスクリーニングを行った。その結果、細胞死を防ぐと同時に原因となるタンパク質異常を減少させる物質として、ボスチニブを同定し報告した。ボスチニブは慢性骨髄性白血病の治療薬として用いられている既承認薬だが、ALSへの適応は日本および世界各国で承認されておらず、またALSに対する有効性や安全性、適切な容量は確立していない。昨年9月までの第1段階の治験で安全性を確認し、今回の第2段階で患者数を25例に増やして有効性を評価する。

治験計画には井上教授のほか、徳島大学病院の和泉唯信教授、(株)ファイザーなどが関わっている。

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