琉球遺骨訴訟 提訴から3年で結審 原告「未来 担う子孫に向けての闘い」(2022.02.16)

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京大が保有する琉球民族の遺骨の返還を求める訴訟の第12回弁論が1月20日、京都地裁で開かれた。原告側が最終準備書面の陳述を行い、遺骨の所有権を改めて主張した。判決の言い渡しは4月21日14時半に京都地裁で行われる。

訴訟は、沖縄県今帰仁村(なきじんそん)の百按司墓(むむじゃなばか)から、1929年に金関丈夫(かなせきたけお)・京都帝国大学助教授らが持ち出した遺骨について、原告が返還と損害賠償を求めて2018年12月に提起した。京大は2017年に26体の遺骨を保有していることを認めており、墓に埋葬されていた王家・第一尚氏の子孫や松島泰勝・龍谷大教授ら原告5名が、その違法性を訴えている。被告・京大側は、2019年3月の第1回口頭弁論から一貫して、金関氏の遺骨収集や保管に違法性はないとの見解を示している。

本訴訟では、原告が返還を受ける権利を有するかが争点のひとつであり、京大は原告が祭祀承継者にあたらないと主張してきた。原告側の弁護人は今回の公判で、原告らは民法や憲法、国際人権法に基づいて遺骨の所有権を改めて主張した。原告はこれまでの公判で、琉球では死者の魂が共同体全体を守るとの信仰のもと、広範な祖先を拝む集合墓参りが続けられてきたと説明している。これが民法897条の定める「慣習」にあたり、琉球では本州より多くの人物が「祭祀を主宰すべき者」となると主張した。原告のひとりである金城氏は「この裁判は未来を担う子孫に向けての品格をかけた闘い」と訴えて最後の意見陳述となる今回の公判を締めくくった。

公判後には原告側が報告集会を開き、弁護人が「民族的マイノリティとは何かを国際的潮流の中で考えなければ本当の解決はない」などと述べた。

民法第897条1項
「系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。ただし、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が承継する。」

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