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iPS細胞臨床開発部を設置 再生医療の拠点めざす

2012.01.17

11月18日、京大病院はiPS細胞臨床開発部を設置することを発表した。設置日は12月1日。

iPS細胞はほぼ無限に増殖する能力と、さまざまな細胞に分化する多能性を持つ細胞。疾患を持つ人の体細胞からiPS細胞を作り、それを各患部に分化させたものを研究することで、病気の原因解明や治療法の開発を行うことができる。iPS細胞臨床開発部の設置により、京大病院はこの研究をより円滑に実施し、将来のiPS細胞を使った再生医療の基盤を整備できると考えている。

iPS細胞臨床開発部は、iPS細胞外来と、品質管理技術開発室の二部門から構成される。前者は、iPS細胞作成に協力可能な患者に、iPS細胞研究について説明し、同意書を得た後、組織採取を行う。「外来」という名を冠するものの、希望者が直接この外来を予約、受診することはできない。また、当面はiPS細胞を用いた診療は行わない。後者は最先端の医療機器を用いてiPS細胞の技術開発、品質管理をCiRAの医師と連携して行う。将来的には、健常者の体細胞由来のiPS細胞を作成し、iPS細胞バンクの創設も目指している。

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