京大 大学院英語化は「適宜検討」 卓越大の概要案めぐり見解
2026.02.16
1月21日、阿曽沼慎司・総長特別補佐と荒木秀治・学務部長が本紙の取材に応じ、国際卓越研究大学の認定に向けた組織改革の詳細を語った。荒木氏は大学院授業の英語化について、従来からの取り組みで卓越大認定のためではないとしたうえで、デパートメント内の議論や学問領域の特性を踏まえて適宜検討するとして、具体的な実施時期は明言しなかった。
国際卓越研究大学制度は、国際的に卓越した研究を展開し、経済社会に変化をもたらす研究成果の活用が期待される大学へ、国が10兆円の「大学ファンド」から1年あたり最大で数百億円を助成するもの。昨年12月、京大は認定候補に選出され、体制強化計画の概要案を公表した。
概要案には「大学院の英語化と国際化」、12月の記者会見の資料には「大学院の原則英語化」との記載があった。荒木氏は、日本の大学では国際化の進展が不十分だという認識に基づき、京大でも10年以上前から施策を進めてきたという。英語化の理由として、留学生が言語を理由に希望する学問領域の学びを妨げられないようにすることや、日本語以外で教授するのが望ましい学問領域があることをあげ、部局ごとに英語化を適宜検討すると述べた。
京大は、「小講座」から学問領域に基づく「デパートメント」へ研究単位を移行する方針だ。各部局で研究と教育の組織を分離し、研究者の所属はデパートメントに移る。現在は部局ごとに教授会が設置され、各々の方針を協議している。デパートメントへの移行後について、阿曽沼氏は教授会に代わる合議体を置くとして、デパートメント内でも一定の自治が担保される見通しを示した。また、附置研究所の扱いについて、阿曽沼氏は研究者の所属先が変わるだけであり、附置研究所自体は存続すると説明した。
1月30日、京大職員組合は総合研究2号館にて、緊急学習会「京都大学と国際卓越研究大学~デパートメント制をめぐる諸問題について~」を開催した。京大の教員5名と九州大・北海道大の教員各1名が登壇し、卓越大の認定を踏まえた組織改編やデパートメント制への懸念点を語った。教職員・学生ら約40名が現地に集まったほか、オンラインで117名が視聴した。
理学研究科の林重彦教授は、卓越大の認定校が年間平均3%の事業成長が求められることに触れた。将来的に「稼げる研究」に注力することになれば、研究の公共性や多様性が減少する恐れや、学生が安い労働力として悪用される危険性があると指摘した。
九州大の教員は、京大で総長、研究・教育の実行責任者であるプロボスト、事業・財務の実行責任者であるCFOの三者でガバナンスを担う体制が取られることに対して、九州大の状況を踏まえて「プロボストが広範な権限を有するのでは」と懸念を示した。
京大職組は、学内外から150名を超える参加があったことや活発な質疑応答から、予想以上の関心の高さを感じたといい、「それぞれの立場から大学の在り方を考える端緒となったことは大変有意義だった」と振り返った。今後も定期的に学習会を開いて、学内外での情報を共有することで、大学改革の動向を注視したいと述べた。
国際卓越研究大学制度は、国際的に卓越した研究を展開し、経済社会に変化をもたらす研究成果の活用が期待される大学へ、国が10兆円の「大学ファンド」から1年あたり最大で数百億円を助成するもの。昨年12月、京大は認定候補に選出され、体制強化計画の概要案を公表した。
概要案には「大学院の英語化と国際化」、12月の記者会見の資料には「大学院の原則英語化」との記載があった。荒木氏は、日本の大学では国際化の進展が不十分だという認識に基づき、京大でも10年以上前から施策を進めてきたという。英語化の理由として、留学生が言語を理由に希望する学問領域の学びを妨げられないようにすることや、日本語以外で教授するのが望ましい学問領域があることをあげ、部局ごとに英語化を適宜検討すると述べた。
京大は、「小講座」から学問領域に基づく「デパートメント」へ研究単位を移行する方針だ。各部局で研究と教育の組織を分離し、研究者の所属はデパートメントに移る。現在は部局ごとに教授会が設置され、各々の方針を協議している。デパートメントへの移行後について、阿曽沼氏は教授会に代わる合議体を置くとして、デパートメント内でも一定の自治が担保される見通しを示した。また、附置研究所の扱いについて、阿曽沼氏は研究者の所属先が変わるだけであり、附置研究所自体は存続すると説明した。
学習会に150名
1月30日、京大職員組合は総合研究2号館にて、緊急学習会「京都大学と国際卓越研究大学~デパートメント制をめぐる諸問題について~」を開催した。京大の教員5名と九州大・北海道大の教員各1名が登壇し、卓越大の認定を踏まえた組織改編やデパートメント制への懸念点を語った。教職員・学生ら約40名が現地に集まったほか、オンラインで117名が視聴した。
理学研究科の林重彦教授は、卓越大の認定校が年間平均3%の事業成長が求められることに触れた。将来的に「稼げる研究」に注力することになれば、研究の公共性や多様性が減少する恐れや、学生が安い労働力として悪用される危険性があると指摘した。
九州大の教員は、京大で総長、研究・教育の実行責任者であるプロボスト、事業・財務の実行責任者であるCFOの三者でガバナンスを担う体制が取られることに対して、九州大の状況を踏まえて「プロボストが広範な権限を有するのでは」と懸念を示した。
京大職組は、学内外から150名を超える参加があったことや活発な質疑応答から、予想以上の関心の高さを感じたといい、「それぞれの立場から大学の在り方を考える端緒となったことは大変有意義だった」と振り返った。今後も定期的に学習会を開いて、学内外での情報を共有することで、大学改革の動向を注視したいと述べた。
