タテカン訴訟 2月に高裁判決 尾池元総長の尋問は却下
2025.12.01
京大周辺の立て看板撤去をめぐり、京大の職員組合が京大と京都市を提訴した裁判で、11月26日、控訴審の第1回弁論が大阪高裁で開かれた。両者は▼労働者と使用者間で法的な拘束力を持つ「労使慣行」が、看板設置においても存在したか▼看板撤去は不当労働行為に該当するか、などの点で再応酬した。原告は、2003~08年に京大で総長を務めた尾池和夫氏らの証人尋問を要求したが、高裁は却下した。弁論は今回で終結し、判決は2月26日に言い渡される。
裁判で、京大職組中央執行委員長の坂梨健太准教授は「職組の看板は数十年にわたって認められてきた」と陳述し、撤去の違法性を否定した地裁判決は「違法な権利侵害だ」として、判決の見直しを求めた。
労使慣行の有無について、原告は尾池氏の「労使慣行は成立していたと言える」といった発言を引用し、京大で要職を務めた尾池氏の看板への認識は、京大の認識と同値だと論じた。また、2020年7月の団体交渉時に、原告が「百万遍の枠に付いた『タテカン』が10年以上にわたって労使慣行で認められてきたものである」かを尋ねると、京大の理事はこれを認めたとし、労使慣行は成立すると主張した。これに大学は、理事の発言は看板が10年以上設置されていた事実関係を認めただけで、労使慣行を認めたわけではないと反論した。
不当労働行為に関して原告は、条例への適合のため、大学が自身の広告物を撤去せずに、職組の看板を撤去するのは不当だと訴えた。一方大学は、大半の広告物の面積削減や移動は不可能で、職組の看板設置を容認する余地はなかったと反論し、撤去は不当労働行為にも該当しないとした。
また原告は、被告が撤去の理由に挙げる屋外広告物条例は表現の自由を侵害していると主張したが、大学は、条例は「過度に広汎な規制」はしておらず、表現の自由を侵害していないと否定した。
17年5月、市は京大周辺の立て看板が条例に抵触するとして、京大を行政指導した。同年12月、京大は立看板規程を制定すると、18年と20年の2度にわたり、職組の看板を撤去した。これを受けて職組は、撤去が表現の自由や労働基本権の侵害にあたるとし、550万円の損害賠償を求めて、市と大学を提訴した。今年6月に地裁判決が下り、京都地裁は職組の請求を棄却していた。
裁判終了後、原告は中之島図書館(大阪市北区)で報告集会を開いた。村山晃弁護士は、証人尋問の却下について「高裁なりに証人を呼んで、高裁なりに考える姿勢を見せてほしかった」と言及した。また「原判決はあちこちに欠陥があり、覆そうとすればできる。覆る判決を何とかもぎとりたい」と語った。
裁判で、京大職組中央執行委員長の坂梨健太准教授は「職組の看板は数十年にわたって認められてきた」と陳述し、撤去の違法性を否定した地裁判決は「違法な権利侵害だ」として、判決の見直しを求めた。
労使慣行の有無について、原告は尾池氏の「労使慣行は成立していたと言える」といった発言を引用し、京大で要職を務めた尾池氏の看板への認識は、京大の認識と同値だと論じた。また、2020年7月の団体交渉時に、原告が「百万遍の枠に付いた『タテカン』が10年以上にわたって労使慣行で認められてきたものである」かを尋ねると、京大の理事はこれを認めたとし、労使慣行は成立すると主張した。これに大学は、理事の発言は看板が10年以上設置されていた事実関係を認めただけで、労使慣行を認めたわけではないと反論した。
不当労働行為に関して原告は、条例への適合のため、大学が自身の広告物を撤去せずに、職組の看板を撤去するのは不当だと訴えた。一方大学は、大半の広告物の面積削減や移動は不可能で、職組の看板設置を容認する余地はなかったと反論し、撤去は不当労働行為にも該当しないとした。
また原告は、被告が撤去の理由に挙げる屋外広告物条例は表現の自由を侵害していると主張したが、大学は、条例は「過度に広汎な規制」はしておらず、表現の自由を侵害していないと否定した。
17年5月、市は京大周辺の立て看板が条例に抵触するとして、京大を行政指導した。同年12月、京大は立看板規程を制定すると、18年と20年の2度にわたり、職組の看板を撤去した。これを受けて職組は、撤去が表現の自由や労働基本権の侵害にあたるとし、550万円の損害賠償を求めて、市と大学を提訴した。今年6月に地裁判決が下り、京都地裁は職組の請求を棄却していた。
原告「高裁なりの姿勢を」
裁判終了後、原告は中之島図書館(大阪市北区)で報告集会を開いた。村山晃弁護士は、証人尋問の却下について「高裁なりに証人を呼んで、高裁なりに考える姿勢を見せてほしかった」と言及した。また「原判決はあちこちに欠陥があり、覆そうとすればできる。覆る判決を何とかもぎとりたい」と語った。
