京大生協 学生が総代会で値下げ要求 反対多数で否決 生協は赤字続
2025.06.01
修正動議の採決結果
生協は事業計画案において、27年度予算で累積赤字の解消を目指すとし、今年度は▼食堂での非組合員価格の導入などによる資本増強の検討▼残業時間の半減などでのコスト削減▼組合員の意見へのより早い対応など9つの観点から経営改革を実施するとした。
これに対し、修正動議では「生協案に直接の反対をするわけではない」としたうえで、▼今年度中の食堂の値下げ実現に向けた具体的な検討の公表▼生協の財務状況と改善を狙う業務の公表▼組合員と理事らとが直接的に意見交換を行える場の設置▼廉価な朝食運営など、学生の健康な生活に資する事業の実施を生協案に含むように求めた。
姫田理事は総代会でこれに返答。「生協の存続を危うくしない範囲での改善要求は何とか実現したい」と述べたが、米の仕入れ値が昨年度の2・2倍になったことなどから、値下げのめどは「全く立っていない」と説明した。「動議には反対せざるをえない」と結論付け、総代に生協案の支持を求めた。
その後、動議の議決が採られた。会場では、賛成が15票、保留が19票、反対が18票。書面出席者102名のうち、生協案への賛成96票は動議への反対票と見なすため、反対の総計は114票となり、動議は否決された。生協案は141票の賛成で可決された。
会議後、動議の提出者は本紙の取材に「生協は食堂の値上げを伝えるポスターにその理由を書かないなど、学生にコミットさせる気はなく、運営も杜撰だ」と主張した。また、「今回の件で修正動議という制度の周知が進み、他の学生にも自主的に使われるようになれば」と期待した。
生協の経営はおよそ30年前から1億円以上の累積赤字を抱えてきた。学生の利用が大きく落ち込んだコロナ禍で業績は大幅に悪化した。
理事「興味持って」
本紙は、修正動議への見解や生協の経営改善について姫田理事に取材を行った。姫田理事は、これまで経営状態について組合員に積極的に公開する機会が少なかったとしたうえで、総代会での議論を今後の運営に生かす考えを示した。生協のウェブサイトや食堂での掲示物などで積極的に情報を公開し、経営改善への方策を考える土壌を作りたいという。組合員に対しては、身近な生協にもっと興味を持ってほしいと呼びかけた。
生協は経営改善と同時に、食堂の施設面の充実も目指す。大学の福利厚生の予算が限られており、食堂のフロアの空調設備の修理や改装が難しい状況がある。特に南部食堂と吉田食堂では施設面の課題が多く、大学と協議して改装を検討しているという。
姫田理事は、組合員による修正動議の提出に対して「至極健全なことで、経営再建にとって貴重な機会だ」との認識を示した。値下げを求める修正案に賛成することは現実的に難しいとしながらも、提出者の意見には生協の立場と近いものもあったと振り返った。
