〈百載無窮〉割り付けにもこだわる
2025.04.01
※「百載無窮」のほかの記事はこちら。
京大新聞では、印刷以外の工程を全て学生が担当する。もちろん、紙面に記事を割りつけるレイアウトの作業も行う。一昔前まではエディカラーを使用していたようだが、現在はアドビのソフトであるインデザインを使っている。偉大なる先達により、レイアウトの基本知識や規則が記されたマニュアルが存在する。新編集員はマニュアルを参照したり、先輩から操作方法を教わったりしながら、少しずつ技術を身に着けていく。
新聞のレイアウトには、左右の端に一つの記事がまたがる「腹切り」や見出しが最下段に位置する「しりもち」などの禁則が存在する。上手に組めたと思っても、知らず知らずのうちに禁則を踏んでいることがある。改善方法やもっと良い組み方について周囲からアドバイスをもらいながら、根気強く作業に取り組む。
「記事執筆→朱入れ→レイアウト」という順序を踏んで新聞ができるため、掲載する全ての記事が完成しないとレイアウトはできない。レイアウトは、発行作業の中で最も他の編集員から影響を受けやすい箇所だと言える。
レイアウトは、何度も繰り返して行うことで次第に上達していく。文末は2文以上空いてはいけないという規則が存在するため、ギリギリのところで届かず組み直すこともある。たくさんのニュース記事をきれいに組めた場合、達成感を味わうことができる。
今みなさんが手に取っている紙面の各頁は、編集員が何度も苦戦して完成したものである。記事の内容だけではなく、レイアウトにも注目していただけると幸いだ。(史)