ピアノ演奏を自動採譜 情報学研 AI用いて開発(2021.07.01)

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京都大学白眉センター/大学院情報学研究科、中村栄太特定助教らの研究グループは、6月15日、ピアノ演奏音声データから実用に近いレベルの楽譜を自動で生成する技術を開発したと発表した。今後はピアノに留まらず、より多様な楽器編成の音楽の自動採譜へ研究が応用されることが期待される。

本研究では、音声データから重要な特徴や統計量を自動で抽出する機械学習が用いられている。音楽の再生時間の各時刻にどの高さの音が鳴っているかを推定する「多重音高検出」と、各音符の発音時刻と音の長さを拍時間単位で認識する「リズム量子化」という、二つの手法の機械学習を統合することで、自動ピアノ採譜システムが構築された。加えて音符同士の関係性を捉える統計量を用いることで、採譜精度が改善され、演奏の補助や人による採譜のサポートに用いることができる楽譜の自動生成に成功した。

研究の背景には、インターネット上に音声データとして追加される、楽譜のない音楽の増加がある。自動採譜が可能になれば、そういったインターネット上の音声データから誰でも楽譜を生成することができるようになり、より多くの人に楽譜化されずにいる音楽を演奏・分析する機会が与えられる。

他方、自動採譜技術が普及して、音声ファイルから即座に楽譜が得られるようになった場合、音楽の盗用などの著作権上の問題が起こることが想定される。また、採譜の仕事が自動化されることで、音楽の専門家や学生の収入源を奪い、音楽文化の発展に悪影響を及ぼす恐れもある。研究グループは、自動採譜技術の実用化には、技術面でのさらなる精度向上に加えて、こうした文化の健全な発展に向けた法整備などについての議論も求められると指摘している。

本研究は、3月13日にアメリカの国際学術誌「Information Sciences」に記載された。

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