吉田寮問題 京大 交渉再開を拒否 寮自治会の提案を問題視(2019.04.01)

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京大当局が吉田寮生に退去を求めている問題で、3月13日、京大当局は声明を発表し、寮自治会の求める交渉の再開に「応じることはできない」とした。2月20日に吉田寮自治会が文書を提出して条件付きで5月末をめどに現棟から退去する旨などを表明したことを受けて発表したという。当局は、文書の内容に問題があるとして寮自治会の要求を受け入れず、現棟から直ちに退去するよう改めて求めた。

問題点として当局は、寮自治会が合意に至った場合の退去時期を5月末としていることを「現棟の危険性を真摯にとらえていない」と指摘したほか、退去の条件に寮自治会による現棟の点検や清掃を挙げていることについて、「寮生が現棟に立ち入ることを意味しており、認められない」とした。加えて、大学当局の示した方針に反して新棟への入寮募集を行っていることを問題視し、「信頼回復には程遠い」とした。

寮自治会が求める食堂の継続使用についても受け入れられないとし、その理由を本紙の取材に対し「現棟から直ちに退去することを求めており、条件を付すこと自体認められないため」と説明した。食堂に関して、京大は「現棟と廊下で繋がっており構造的に一体となっている」として立ち入り禁止の範囲に含むと通告しているが、寮自治会の代表は2月20日の会見で「過去に補修した際、食堂のみをフェンスで囲んだことがあり、分離が可能」と主張したほか、吉田寮食堂・厨房使用者合同会議が2月末を期限に公開質問状を大学側に提出し、立ち入り禁止の理由を説明するよう求めた。公開質問状について3月4日の会見で当局は、寮自治会による2月20日付の文書と合わせて回答することを検討していると述べていた。

吉田寮を巡っては、2月12日、京大が文書で現棟への立ち入り禁止を通告し、入寮募集を行わないなどの条件を受け入れた寮生には新棟からの退去は求めないと表明した。これを受けて寮自治会は2月20日付で文書を発表し、現棟への入寮募集を行わないことを表明したほか、5月末をめどに現棟から退去するとした。ただし、その条件として▼寮自治会による現棟の点検や清掃▼食堂の継続使用などを当局に要求し、3月13日までに回答するよう求めていた。

今回の文書で京大は、吉田寮の今後について、2月12日付の文書で示した条件を受け入れた寮生と話し合いを行うとした。1月と3月に執行された占有移転禁止の仮処分に基づいて現棟の明け渡し訴訟を提起する可能性については、本紙の取材に、「答えかねる」と回答した。

寮自治会は交渉を要求

3月25日、吉田寮自治会は新たに要求書を発表し、3月13日付の京大当局による声明への見解を示したほか、話し合いの場を設けるよう改めて求めた。同日、寮自治会の代表は会見を行い、「話し合いが再開され、安全確保が実現されることを望んでいる」と述べた。

3月25日、吉田寮自治会は厚生課窓口に要求書を提出し、職員が受け取ったという。要求書で寮自治会は、▼食堂の継続使用や現棟の維持管理といった項目について話し合う場を設けること▼大学側が示した新棟居住に際しての各条件についての根拠を説明することを求めた。

1点目に関しては、寮自治会が2月20日付の表明の中で5月末での退去に向けて大学と合意を目指す項目として挙げていた。寮自治会は、耐震性に問題のない食堂への立ち入りは現棟からの退去と関係ないと認識しており、退去後の管理方法を明確にする必要性と合わせて「受け入れられると思っていた」という。しかし、これを認めない旨を大学が発表したため、今回の要求書で互いの意見をすり合わせる場を設けるよう求めたという。

2点目の要求を巡り、会見で寮自治会は、新棟への入寮募集に対し当局が「信頼回復には程遠い」としたことについて、「安全な建物に経済的に困窮する学生を入れることにどういった問題があるのか分からない」と述べた。このほか、当局は寮費の個別納入など全6条件を示しており、今回寮自治会は各条件の根拠を説明するよう求めた。

また、寮自治会は、現棟から直ちに退去するよう当局が求めていることについて、退去に向けた準備を進めているとした上で、留学中の寮生がいることなど様々な事情を考慮する必要があり、完全な退去は早くて5月になるとの見立てを示した。3月13日付の当局による文書を受けて5月末での退去を撤回する可能性を問われ、「白紙に戻したくはない。安全確保に向けて真摯に向き合ってほしい」と述べた。なお、寮自治会は今回の要求書への回答期限を4月12日としている。

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