酸化ズズの構造を発見 実験なしの材料開発へ(2008.02.16)

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工学研究科田中功教授らの研究グループが酸化スズの新しい結晶構造を発見した。研究は量子力学と情報科学を統合した新しい手法によるものである。この手法は他の多くの物質にも摘要可能であり、材料開発分野の高効率化が期待される。研究成果は米国科学誌「フィジカルレビューレターズ」に2月1日号に掲載された。

この研究の背景にはコンピューター性能の向上によって、従来では考えられない巨大情報の処理が可能になった事がある。このような巨大情報の処理技術は、ビジネス(POSシステム)や生命科学(ゲノム解析)には利用されていたが、材料科学への応用は今回までなされていなかった。

今回の研究では、実験など経験的手法を用いず、量子力学の第一原理のみに基づき、物質の構造や性質を計算によって求める第一原理計算を50台のコンピューターを用いて2ヶ月かけて行い、得られたデータを統計処理することで酸化スズの新しい安定構造を見つけ出した。つまりこの研究の成果は、酸化スズの実際の合成ではなく、構造の理論上の発見である。

このように、実験を用いず、新材料の探索が行える事は、材料開発における大きな実験コストの削減につながり、開発効率の向上が期待される。

また、この研究は京都大学次世代開拓研究ユニットの世古敦人助教と、工学研究科の大場史康助教を中心に行われた。次世代開拓研究ユニットとは若手研究者の育成・支援のため創られた組織で、国際公募で任期つきの助教12名を採用し、研究に専念できる環境を提供している。

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