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15選手に贈呈 体育会スポーツ表彰

2010.04.08

3月19日、百周年時計台記念館2階会議室にて2009年度体育会スポーツ表彰の授与式が行われた。これは今年から始められたもので、京都大学体育会が主催。表彰授与者や永田雅人・京都大学体育会会長、西村周三・副学長らが参加した。

スポーツに関する表彰は、昨年まで総長賞のみで行われていた。京都大学体育会によると、「スポーツ表彰制度は、5年前、当時の体育会本部と部長先生方(体育会部活の顧問)によって企画され、3年前に動き出した。京都大学体育会規約第3条【本会は、京都大学における体育の向上、運動の普及を図り、あわせて本学学生の心身の錬磨、品性の陶冶に資し、もって学徳兼備にして有為の人材を作ることを目的とする】。この目的の為、体育会に所属する部員の中で、優秀な成績を残した選手のみならず、大学からそのスポーツを始めて著しく実力が向上した選手、さらにはチームの裏方として活躍した部員・マネージャーを評価、表彰することにしたものである。」という。

今回、表彰されたのはアメリカンフットボール部・桐原有輝さんをはじめ、15人(表参照)。うち会長賞10人、優秀賞5人。今回の表彰授与式は、表彰者以外の学生の参加がなかった。西村副学長は次回にはぜひともイベント化して学生たちの目に触れさせたいと述べた。

また、京都大学体育会は「受賞者の功績を発信することで、今まではあまり広報してこなかった個人の努力を広め、体育会全体が持つ勢い、そしてその勢いが多種多様であることを知ってもらうことで、運動経験者未経験者を問わず、体育会をもっと身近に感じてもらえることを願う。」と言っている。


スポーツ表彰受賞者(敬称略)

【体育会会長賞】



居合道部 圓口 雄平
大学入学以前から居合道の経験者で四段を有し、自身の実力、そして他のメンバーへの指導により、京都大学を全日本大会団体戦優勝に導いた。

フェンシング部 加藤 慶子
大学以前からの経験者が多い中で大学からフェンシングを始め、努力の末、国公立大会では2種目で3位、リーグ戦では二部リーグ優勝を果たした。

ゴルフ部 北川 裕次郎
京大ゴルフ部史上3人目となる日本学生選手権出場を果たし、また史上初の在学中2回出場。部内では主将を務め、その他の試合でも部の成績に大いに貢献した。

バーベル部 黒川 直樹
大学からパワーリフティング、ボディビルディングに熱心に打ち込み、関西学生ボディビル選手権大会に京大では6年ぶりの優勝、全日本大会では、5年ぶりの4位入賞を果たした。

女子バスケットボール部 高尾 慧子
女子バスケットボール部主将で、東大戦や七大戦でチームを優勝に導き、MVPとなった。関西女子学生リーグ戦では2年連続で3部2位、本人は優秀選手賞を受賞。

居合道部 中村 彦佑
大学から居合道を始め、実力を向上させ主将となり、全日本大会にて個人戦優勝、団体戦でも大将として健闘し、優勝。両部門制覇は京大では初めて。

ボート部 西岡 康
私立大学や社会人との経験面でのハンディキャップを埋め、「舵手無しペア」種目にて、関西選手権では優勝、全日本選手権では4位、全日本大学選手権では準優勝した。

居合道部 布村 さゆり
大学から居合道を始め、そこから高い実力をつけた。全日本大会では、団体戦の先鋒として京大に流れを引き寄せ勝利に導き、部内では副将として運営に貢献した。

男子バレーボール部 松田 祐作
部内ではリベロとしてチームに貢献。体育会常任幹事としては体育会全体に貢献し、今年度から総合化された京都大学東京大学総合対校戦の実行委員長を務めた。

水泳部 村越 亮平
高校から水泳を始め、大学入学後着実に力をつけ、強豪揃いの日本学生選手権に出場。50m平泳ぎにて、日本ランキング99位にランクインした。

【優秀賞】



アメリカンフットボール部 桐原 有輝
高校時代からの経験者で、4年間攻撃の司令塔であるクォーターバックを務め、4回生時には主将。関西学生リーグではパス成功率が2年連続2位という輝かしい成績を修めた。

ソフトテニス部 中祖 正三
京都学生ソフトテニス連盟を中心に学連役員として熱心に活動。4回生の時には京都学連理事長として、大会運営や刊行物の編集などに携わり、学連を支えた。

アメリカンフットボール部 中村 彰宏
パスキャッチを担当するワイドレシーバーとして活躍、関西学生の連盟1部リーグにて歴代最高の61キャッチを達成し、関西一のレシーバーと認められ、優秀攻撃選手賞に輝いた。

馬術部 平田 紅梨
関西学生女子選手権大会で2位、全日本学生女子選手権大会では11位。選手としてのみならず、学生馬術連盟の会計も務め、運営にも貢献した。

卓球部 水谷 友紀
部員がおらず休部状態だった女子卓球部を復活させ、4年間女子主将として活動。女子団体4部リーグにて通算13勝6敗の好成績を残し、女子部を2度の4部優勝へ導いた。


スポーツ表彰受賞者インタビュー ボート部・西岡さんは、「ボート部は学内で一番強い部活」だと自負しており、「みんな愚直に頑張りつづけてきて、最後の関西選手権で今まで一番良い成績を残すことが出来た」という。全日本の大会では、一番強いと言われた日本大学に決勝戦で負けてしまったが、「日本大学に勝ちたくて勝ちたくてやってきた」ことは良い経験になったそうだ。

体育会本部役員の松田さん(男子バレー部)、京都学生ソフトテニス連盟理事長の中祖さん(ソフトテニス部)は、大会などの運営実績で表彰。松田さんは体育会本部の役員をやる上で、学生単独では何もできないので、土台としてのネットワークをつくって資金獲得や大きなことをしたいという抱負を語ってくれた。中祖さんはボランティアとして学生連盟の大会運営をやってきたが、失敗が許されないという重大な責任を背負ってきたことを話してくれた。

水谷さんは、部員がいなく、休止中だった女子卓球部を復活させた。「最初、男子30人ばかりの卓球部に、1回生の女子が3人だけ入った。男子部員に練習をみてもらってやってこられた」と語る。また女子の間だけでも朝のランニングなど、自主的にトレーニングができたと話してくれた。

馬術部・平田さんは、「障害を跳んで馬の経験値を高める他にも、馬と触れ合って信頼関係を高めあっていく」など、馬の手入れの大切さを語ってくれた。朝6時から1時間目までの練習や、宿直(男子が行う)などがあって大変そうではあるが、馬との付き合いは魅力があるといえる。

加藤さんは、女子フェンシング部の魅力をこう語ってくれた。「最初は下手だったけど、ここまでこれた。運動苦手でも未経験者でも大歓迎で、雰囲気もすごい楽しい。友達作りにも、ダイエットにもなる。日にも焼けないし、マスクなので小顔効果にもなる。」

水泳部・村越さんは、水泳という競技について「自分を律することが重要な要素。他人との勝負というより自分との勝負だ。自分と本当に向き合えるのでおもしろいスポーツだと思う」と語ってくれた。

バーベル部・黒川さんは、もともとパワー・リフティングの選手であったが、怪我をして学生選手としての活躍をあきらめていた時に先輩にボディ・ビルをすすめられ、それに打ち込むことができたという。バーベル部では、自分のペースに合わせて練習を自由に設定することができ、自分のやる気が練習の伸びや結果に反映すると語ってくれた。(春)

本紙に写真掲載

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