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東大・京大対抗戦総合化へ 体育会 部員減少に危機感

2009.04.04

京都大学体育会は09年度より、従来各部ごとに伝統的に行われていた東京大学との対抗戦を「2009年京都大学東京大学総合対抗戦」との名で総合化し、総合優勝校を決めるとともに、学内外にむけて大規模な広報活動を行う。

今後、パンフレットを健康診断時に新入生全員に配布、6月20日に開会式を催し、12月には総合優勝を決め、閉会式をひらく予定。開会式は百周年記念時計台大ホールで行う。また壮行会を4月に吉田グラウンドで、09年度のクラブ活動へのエールをおくる、という形で行う。

両校は毎年、昨年第48回をむかえた「全国七大学総合体育大会(通称七大戦)」であいまみえるが、今大会はそれとは別にひらく。これまでも東大との対抗戦を伝統的に行っている部は多く、百年をこえるものもある。それを体育会全体で盛り上げることで新入生や教職員、高校生、OBなどに体育会の存在感・重要性をアピールするとともに、両校の交流をふかめる。

京大体育会はかねてから大学生の体育会ばなれ、体育会系部員の減少を危惧しており、それに加えて昨今、サークルのボックス棟などの新設の一方で体育会系設備は補修などが行われないという状況への危機感もあって、改めてその存在の重要性をアピールするために今回のイベントを企画した。体育会提供のデータによると、体育会系の部員は96年ごろをピークに徐々に減少傾向にあるという。実行委員会委員長の松田氏は昨年6月にこの企画を提案、京大側で話をまとめ、東大にかけあった。東大運動会総務部側もこれを快諾し、今回の開催がきまった。グッズ等も作成し、ホームページなどによる広報も強めていく方針。

新たな取り組みではあるが、方針としては各部の伝統をそのままうけいれる形で、体育会本部は競技の運営には干渉せず、広報のほかは戦績の管理と総合優勝の決定、表彰を行うに留める。七大戦のように主管校の統一はせず、東京で行うものもあれば京都で開催するものもある。ただ、現在東大との対抗戦を行っていない部にもこれを機に開催するよう促した。伝統を重んじるという意味で、「第一回」などの回数は頭につけず、今後も年を頭につけることで続けていきたいとしている

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