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〈Topic ’24〉蘇る時代時代の日本髪 安井金比羅宮 櫛まつり

2024.10.01

〈Topic ’24〉蘇る時代時代の日本髪 安井金比羅宮 櫛まつり

神事に参列する女性たち

9月23日、安井金比羅宮(東山区)で「第64回櫛まつり」が行われた。

櫛まつりは、日頃使っている櫛に感謝を捧げ、使い古されて傷んだ櫛を供養する目的で、氏子の美容家・南ちゑが中心となって1961年に始められた。供養のための神事に加え、古墳時代から現代に至る各時代の伝統的な髪型と風俗衣装をまとった約40名の女性たちが祇園界隈を練り歩く「時代風俗行列」も行われ、街はいっとき華やかな雰囲気に包まれた。

晴天に恵まれた昼下がり、境内にある久志塚に櫛が奉納され、神官による祝詞の奏上と櫛のお祓いが行われた。拝殿にて日本舞踊「黒髪」が奉納されたのち、各時代の髪型・衣装が順に紹介された。境内から行列が出発すると、沿道はカメラを構えた見物客たちであふれかえった。雅楽隊の音色も相まって、白川筋のしだれ柳の並木を過ぎていく一行は京ならではの風情に満ちていた。(鷲)

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