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〈Topic ‘23〉邪を断ち切って、新たな夏へ 鞍馬山竹伐り会式

2023.07.01

〈Topic ‘23〉邪を断ち切って、新たな夏へ 鞍馬山竹伐り会式

速さを競う前に竹を伐り揃える鞍馬法師

6月20日14時より、左京区鞍馬本町にある鞍馬寺で「竹伐り会式」が行われた。起源は平安時代。鞍馬山中興の祖である峯延(ぶえん)上人が大蛇に襲われた際、法力で退治した故事に由来する。大蛇に見立てた青竹を伐って災禍を断ち切り、吉祥の訪れを願う古儀だ。

当日は多くの観光客が見守るなか、本殿の舞台に弁慶を思わせるいでたちの鞍馬法師が登場。「近江座」「丹波座」に分かれて2人1組で竹を伐り、その速さを競った。結果は近江座の勝利に終わったが、長さ5㍍、直径約10㌢もの竹に山刀を振り下ろす姿は勇ましく、わずか二太刀で伐れたときには感嘆の声があがった。新緑とりまく青空に、竹と真剣がぶつかる音が清々しい。夏のおとずれにふさわしい響きであった。(凡)

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