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最後の太政大臣、三条実美ゆかりの瑠璃光院（左京区上高野）で、秋の特別拝観が行われている。普段は非公開の寺院だが、限られた季節にだけ門を開く。

叡山電車八瀬比叡山口駅から徒歩5分。大きな山門をくぐると、苔生した「瑠璃の庭」が出迎える。若草色の苔の絨毯に、赤く染まりきった紅葉が鮮やかなコントラストをつくる。庭を抜けると、囲碁本因坊（ほんいんぼう）戦の舞台にもなった書院にたどり着いた。焼香の匂いをくぐり、急な階段を上った2階には、大きな机が置かれており、庵の窓から覗く赤黄緑の木々が反射する。この寺院を一躍有名にした「リフレクション」だ。この光景を表現する語彙を持ち合わせていないことがもどかしい。圧倒的な美しさに感嘆し、この先これ以上の紅葉に出会えるだろうかと寂しさすら覚えた。

特別拝観は12月12日まで。12月4日までは入場に予約が必要。拝観料は大人2千円、学生1千円。（匡）