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〈Topic ‘22〉寅ゆかりの寺院で祈願 毘沙門堂門跡

2022.01.16

京都市山科区にある毘沙門堂は、京都七福神の1人・毘沙門天を祀る天台宗の門跡寺院である。毘沙門天の使いが寅であることから、新年には毎年恒例の行事として「初寅会(はつとらえ)」が行われる。今年も1日から3日にかけて開催され、護摩祈願が行われた。

毘沙門堂は、動く襖絵でも有名だ。宸殿内部にある狩野益信の作の襖絵は、逆遠近法という手法を用いており、描かれている机を左から見るとひし形に、右から見ると台形に見える。そのほか、見る角度によって鯉の向きや白鷺の飛ぶ方向が変わる絵があり、自由に見て回ることができる。

動く襖絵以外にも、本来は梅には鶯、竹には雀がとまっているはずのところを、梅に山鳥、竹にシマヒヨドリがとまっている絵を描くことで「鳥が合っていない」の意と「取り合えない」の意を掛け、来客者に「今日はお引き取りください」ということを暗に伝える、興趣のある襖絵もある。

寅年の2022年、1年の開運を祈願しに毘沙門堂を一度訪れてみてはいかがだろうか。入山拝観料は一般が500円、高校生が400円、小学生が300円となっている。(滝)

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