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教育体制への批判多く 京都大学学生生活白書

2008.06.01

昨年10月に行われた学生生活実態調査の結果をまとめた京都大学学生生活白書が学生部より公開されている。同調査は学生生活の実態を把握し、キャンパス全般の環境整備に役立てるために1953年より実施されている。今回は経済学研究科をはじめとする6研究科の教授6人が調査・執筆を行った。

同書は概要編と自由記述編の2冊からなっている。概要編では住居と通学、アルバイトや課外活動など、14項目についてのアンケート結果を種々のグラフで示し、前回との比較など、簡単な考察を行っている。別冊の自由記述編では調査の最後に付した「学生生活実態調査」「教育体制」「大学の施設・設備」「大学生活全般」の4つの項目についての意見を、その他の項目にもまとめつつ、ほぼすべて原文のままで掲載している。特記すべきは自由記述である「教育体制」への苦言・要望が全40ページのうち約4分の1を占める点だろう。「教員に教育に対する熱意が感じられない」といった教員自体への批判のほか、法学部のキャップ制、理学部の系登録制度、語学の予備登録等、各部局の具体的な制度への不満がみられる。また、就職サポート強化の要望や、院生からは研究室毎の(主に経済的な面での)格差を是正するよう求める声も多い。

学生部は3月末に同書を発行、4月より各部局への配付を行い、現在できるだけ早いホームページへの掲載を目指している。各部局へは別途当該部局の学生の声をまとめて伝え、苦言・要望に対してはなんらかの回答を行うよう促している。

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