〈Topic ’25〉連綿と燃える大炬火 今年も 三栖の炬火祭
2025.10.16
行列の先に大きく燃えている大炬火
当時は住民の一人一人が手にして、竹田街道の端から端までを照らしたであろう炬火は、今では1本の巨大な大炬火へと姿を変えている。天を衝いて轟轟と燃える大炬火の列に続くのは、地元民もそうでない人も混ざった見物人たちだ。皆一定の歩調で、炬火と神輿の行列を追いかける。闇夜のなかで明るく熱く燃え盛る炎というのは、なぜかそれだけで抗いがたく目が離せない魅力があるものだ、と思わされる大行列だ。大炬火がその場で回転し、火の粉をあげながら舞い始めた。担ぐ人も見守る人も口々に掛け声をあげる姿からは、全員で燃やそう、照らそうとする昔も今も変わらない気概が感じられる。夜長の候、赫赫の炎が伏見の夜空を1年で最も明るく燃やす日だった。(燈)
