授業料免除 国立大 在学生は現状維持 新制度で来年度から一部縮小 (2020.01.16)

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4月から始まる授業料免除の新制度を巡り、文部科学省は国立大学の在学生に現行制度と同様の減免を保障することを決定し、その財源を含む来年度の政府予算案が昨年12月18日、可決された。新制度では、私立を含む各大学の低所得世帯の学生に対して国が一律で授業料などを負担する一方、国立大学で減免枠が縮小される。今回文科省は在学生に経過措置をとることを決めたが、来年度以降の入学生への減免は対象者が従来より少なくなるため、各大学が対応を検討している。京大は1月15日、新制度の導入後も現状の減免制度を継続することを発表した。

文科省は来年度から「高等教育の修学支援新制度」を実施する。新制度では「住民税非課税世帯及びそれに準ずる世帯」を対象に、私立・国公立大学などの入学金と授業料を国が全額または一部免除するほか給付奨学金を拡充する。授業料減免に関して、これまで私立大学は大学ごとに特待生制度などで対応してきたが、新制度では要件を満たすすべての学生を対象に国が財源を確保するため、該当世帯の学生への経済的支援が広がる形となる。一方、国公立大学ではこれまで公費を財源に新制度の基準より高い年収の世帯に対しても免除の申請を受け付けてきたため、新制度の実施により対象が縮小される。文科省の調べによると、現在減免を受けながら在学している学部生のうち約1万9千人が支援を減らされたり受けられなくなったりすることが見込まれ、文科省は各大学に対応を委ねるとしていた。

しかし今回、文科省は国立大の在学生について、継続的な学びを支援するためとして現行制度と同様の減免を行う方針を示した。これにより、現在減免を受けている学部生は卒業まで支援の対象となる。この措置の財源を含め、国立大の授業料減免に関しては新制度の予算として約264億円が確保され、昨年12月18日に来年度の政府予算案が可決された。このうち約164億円は毎年国が各国立大に支給する運営費交付金からまわされたもので、新たに約100億円が消費税増税などによる増収分から計上された。

京大は現状維持を発表


今回文科省は新制度の経過措置をとることを決めたが、在学生のみが対象で、来年度以降に入学する国立大の学生には適用されない。入学年度の違いで支援に差が出る状況について、萩生田光一・文部科学大臣は12月27日の定例会見で「不満があるかもしれないが、制度の端境期なので理解してほしい」と述べた。

また、大学院生に対して、これまで各国立大学は減免制度を設けてきたが、新制度では減免の対象に含まれておらず、在学生への経過措置の対象にもなっていない。さらに、再受験などを含めて高校卒業後3年以上経過してから入学した学生も、新制度の枠組みでは減免を受けられない。

文科省の進める新制度と経過措置をふまえ、各国立大学は減免制度の運用を検討している。京大は1月15日、新制度の導入後の運用について、「学部学生を対象に新制度と併せて現行の免除を実施する」と発表した。加えて大学院生について、従来通り授業料免除を実施する方針を示した。京大では公費のほかに独自の財源で減免制度を運営しており、今回、新制度の対象外となる学生に対して新制度とは別の枠組みで補填することを決めた。手続きの詳細について京大は、1月下旬に公表予定としている。

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