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三井住友FG・日本総研と連携 京大 研究の事業化へ拠点開設

2024.06.16

三井住友FG・日本総研と連携 京大 研究の事業化へ拠点開設

記者会見に登壇した4名。左から谷崎・日本総研社長、中島・三井住友FG執行役社長、湊・京大総長、阿曽沼・京大成長戦略本部企画管理部長

6月6日、京大は三井住友フィナンシャルグループ(FG)・日本総合研究所とともに「SMBC京大スタジオ」を開設することを明らかにした。スタジオは京大の一組織として成長戦略本部に設置され、7月から運用を開始する。三井住友FGが10年間で15億円を拠出し、研究の事業化によって社会課題の解決を図る。メガバンクと大学が、人員の派遣を伴う形で連携する取り組みは、日本で初めてだという。(=3面に関連記事

スタジオは、環境問題や貧困といった社会課題の解決に向けた事業創出や人材輩出、社会的価値創造による好循環の実現を目指す。スタジオという名称には、社会的価値を生み出す「工房」となるようにとの思いが込められている。中島達・三井住友FG執行役社長は、「文理問わず具体的な研究テーマを取り上げる」と述べ、事業化にあたっては他企業の参入も受け入れる方針を示した。

開設の経緯について、湊長博総長は記者会見で、「大きく複雑な社会課題の解決に向けて、広い観点で共同で取り組もうという話し合い」が契機だと説明した。谷崎勝教・日本総研代表取締役社長は、従来の産学連携では、大学と企業の間で分業制が取り入れられてきたと指摘。今回の取り組みでは、大学と企業が共同で研究テーマを選定し、事業化まで長期的に取り組む点が特徴的であり、3年後の事業開始を目指すと述べた。

国際科学イノベーション棟にスタジオを開設し、三井住友FGと日本総研から1名ずつ出向した社員が常駐し、京大も人員を派遣する。拠出される15億円は、スタジオの運営費や研究費に充てる。なお、個別の事業化に必要な費用は含まない。