文化

[京大あれこれ]吉田南に立つ小屋の正体は

2015.07.16

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吉田南キャンパスの正門脇に木造の小屋がある。空色に塗装されているが、ペンキの剥げ落ちた部分も多く、かなり古い建築物であることがうかがえる。小さな窓にはいつも紫のカーテンが下りているため、中の様子を覗き見ることはできない。日常的に人が出入りする様子はなく、正門の案内板を見ても名称は明記されていない。一体どういう建物なのだろうか。

実はこの小屋、元来は吉田南正門の門衛所である。1897年に京都帝国大学が設置された際、正門とともに建設された。正門とともに登録文化財に指定されて以来、現在まで保存されてきたという。昨年には耐震改修工事も行われた。

現在は自転車などの入構整理を請け負う業者が控室として利用しているのだそう。歴史ある門衛所の内部を覗き見るために、業者の人が出入りするのを待ち伏せるのも一興かもしれない。(睡)