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〈Topic ‘21〉梅雨空に紫色美しく 天得院 桔梗を愛でる特別拝観

2021.07.16

6月25日から、京都市東山区の東福寺天得院で、初夏の特別拝観が行われ、枯山水の庭園に咲く桔梗の花を楽しむことができる。天得院は、南北朝時代に開かれ、東福寺五塔頭のひとつとして栄えた。しかし、室町時代には、住持であった清韓が方広寺の鐘の銘文に「国家安康、君臣豊楽」を選定したことで徳川家康の怒りを買い、天得院は取り潰された。現在の建物は1789年に再建したもの。梅雨の曇天をものともせず、紫色と白色の花がきりりと美しく拝観客を迎える。縁側に降りて間近でじっくり桔梗を見ることができ、カメラで熱心に撮影する人もいた。

この仏堂は普段は非公開で、初夏と秋にのみ公開される。今回の特別拝観は7月18日まで。昼の部は10時から17時半、ライトアップは18時から20時半まで拝観できる。大人の拝観料は、昼500円、夜600円。(田)

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【庭一面の苔のなかに2色の桔梗が映える】

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