おむすびで人と人「結ぶ」 吉田神社に1500人集う
2024.10.16
天候に恵まれ汗ばむような秋晴れの中、年齢や国籍も様々な来場者たちは、様々なおかずとお酒、そして新米で作られた小さな俵型のおむすびに舌鼓を打った。実行委員会によると、当日は推定で1500人が来場したという。
実施に先立ち、9月中旬、実行委員長の佐藤さんに、開催の経緯や思いを伺った。
―きっかけは。
コロナ禍の最中、オンラインで人と交流をすればするほど、それまで当たり前だと思っていた「同じ空間にいること」の大切さを感じました。出会いや笑顔を生む「空気が動く」ような空間づくりに憧れて、イベントのアイデアを友人や周りの人に話すと「手伝ってもいいよ」と。なので、3年目を迎えた今も、運営メンバーは友人や先輩後輩、職場の人など身近な人たちばかりです。
地域の地蔵盆のような行事をイメージしていて、お米を使ってなにかしたいな、という発想で「おむすび」に行き着きました。
―吉田神社で開催の理由は。
第1回の開催を計画していた2022年は、まだコロナ禍を引きずっていたころでどこも場所を貸してくれませんでした。結婚式を挙げたこともあって縁がある吉田神社にダメ元で尋ねてみると、話を聞いてくれたという経緯です。
―これまでの2年は。
1年目は20人から100人の来場を目標としていましたが、およそ600人も来てくれました。食べものが売り切れ、多くの人に帰ってもらうことになってしまいました。2年目は800人くらいを想定していましたが、1300人くらいに来場してもらってすべて売り切れました。
―大切にしていることは。
例えば誰かがおにぎりを落としてしまったときに「もう一つどうぞ」と言える余裕があったらいいな、こういう気持ちがもっと世の中に広がればいいな、と考えています。お祭りに来てくれた人がなんとなくでも「楽しい日だな」と思って、少しでも明日が楽しみになってくれたらいいな。〈了〉