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初年次教育を試行予定 「社会常識」など指導

2010.03.12

京都大学が2010年度からの実施を検討していた初年次教育の全容が、2月18日の情報公開連絡会で明らかになった。学生の薬物使用で逮捕される事件の発生などを受け「社会常識」などを教える初年次教育を重視する方針を検討。当初は全学共通科目での展開など授業形式も視野に入れていたが、6月にこの計画を読売新聞にすっぱ抜かれ「京大も初年次教育重視へ」と、あたかも全てが決定したかのような記事が掲載された。これに対して学内の各所からは「そのようなもの必要ない」との声が上がり頓挫した。

結局来年度は入学式前の4月2、3、5日に分けて実施されているオリエンテーションの際に30分、7日の学部入学式の式典後に引き続き会場のみやこめっせで40分ほど時間を確保し、法令順守やカルト対策、キャリア形成についてなどを指導することに落ち着いた。また18日にも土曜日ではあり全学生を参加させるかは未定としながらも、何らかの初年次講習を予定しているという。ただ2010年度は試行段階と位置付け、中長期的にはより充実した体制にしていきたいという。