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法・研究室で盗難 学生の成績も流失か

2009.09.25

法学研究科の准教授室からパソコンの外付けハードディスクが盗まれ、そのなかに学生の成績情報が含まれていた可能性が高いことが明らかになった。このほか、2教授室でも同じ時期に侵入があった。9月7日、林信夫・法学研究科長が記者説明した。

外付けハードディスクは8月31日未明から9月3日までの間に、准教授室から盗まれた。内容は主に研究用データだったが、学生の成績データも含まれている可能性が高い。盗難前に当該データを消去したかどうかはっきり覚えていないが、消していないままの可能性が高い、としているため。外付けハードディスクはパスワードがかけられていず、誰でも読み取れる状態。カードリーダーや研究用データを入れたDVDとともに持ち去られ、パソコン本体は無事だった。

成績データは、2007年度・08年度に開講された全学共通科目1科目のもの。のべ259名が受講し、試験をうけた149名分の名前・学籍番号・所属学部・学年・成績評価が含まれている。試験を受けなかった110名も成績評価以外は記載されている。学生には7日メールし、申し出や疑義があれば全学共通窓口か各部局窓口に来てもらい、個別対応する。

また、同時期に別の2教授にも被害があった。1室からは現金1万円が盗まれ、もう1室では机の引出し鍵が破損されたのみに留まった。同一犯かどうかは分かっていない。3室すべて退室時は施錠されていたが、各教員によると発見時、准教授室は施錠状態、1教授室は解錠状態、1教授室は「よくおぼえていない」状態だった。

研究科長は「遺憾の意を表明するとともに、再発防止にむけて対策を強化したい」と話した。成績情報が入った媒体の取り扱いに関しては現在、規則があるものの運用は各教員に委ねられている。法経本館での盗難事件は、07年に地下の学生ボックスから現金が盗まれて以来。