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京大の施設 地震被害は未確認 安否確認システムに不具合

2024.01.16

1月1日に発生した令和6年能登半島地震について京大にによると、9日時点で、北陸地方にある防災研の観測施設をはじめとする京大の施設への被害は確認できていない。また、学生や教職員の被害については、一部が石川県や近県で被災したことを確認したが、就学・就労への支障は把握できていないという。地震をうけ、京大は4日に安否確認を実施したが、システムの不具合でメールが届かない問題が発生した。

京大は4日、被災者を見舞う文章をHP上で公開し、大学として「学生および教職員の安否確認の把握に努め」る方針を示した。5日には学生に向けた文章をHPおよびクラシス上で公開し、被災して出席できない場合は所属学部・研究科の教務に連絡するよう呼びかけている。また10日現在、大学では被災学生への支援を検討しているという。

今回の地震を受け京大は1月4日から、安否確認システム(ANPIC)を利用した安否確認登録を実施した。同システムについて当局は本紙の取材に対し、「京都府、大阪府、滋賀県で震度6弱を観測した」場合に自動的に作動するが、今回のように「本学構成員の安否確認が必要と判断した場合」には、手動で運用するとしている。

4日に安否確認を行った際は、安否登録を依頼するメールが届かないという不具合が発生した。システムの運営会社は不具合の原因について、1月1日以降、全国で同システムの自動送信機能が立て続けに実行されたため、システムのメール送信が停止したとしている。10日時点で不具合は解消しており、京大では安否を報告していない学生を対象に安否登録を依頼するメールを再送している。