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ポスドクの就職難解消に着手 文科省、採用企業に500万円支給

2009.05.16

博士号取得後に任期付きの研究員として働く人たち、いわゆるポスドク(post doctoral fellowの略)の民間企業への就職を増やすため、文部科学省はポスドクを採用した企業へポスドク1人につき500万円を支給する方針を決めた。企業側が提示するポスドクの業務内容などを科学技術振興機構が審査、その上でポスドク1人につき500万円の雇用経費が支払われる。09年度補正予算案に5億円が計上される。

今回の文部科学省の施策について、京都大学キャリアサポートセンターは「計画の具体性が見えてきた段階で、(※)KUCP(京都大学若手研究者キャリアパス多様化促進計画)との関わり方を考えていきたい。基本的にはポストドクターの採用が活発になれば喜ばしいことだと思う」としながらも「ただ、持参金だけが目当ての企業や団体が出てくることも予想されるので、企業とのマッチングや求人紹介については一層の注意が必要になると考えている」と慎重な見方を示した。



(※)京都大学キャリアサポートセンターが平成19年度より行っている博士後期課程学生・ポスドクのキャリア形成支援活動。具体的には進路のカウンセリング、人材と企業のマッチングシステムの構築などが含まれる。