被験チンパンジー 治療成功 実験で感染 寄附2千万円超
2023.09.16

これまでの経緯
熊本サンクチュアリは、熊本県宇城市に位置する京大の施設で、病原体ウイルスの特定やワクチン開発のための医学実験に用いられたチンパンジーやボノボを飼育している。C型肝炎に感染したチンパンジーは肝臓や腎臓の障害により、寿命が短くなることがわかっている。
C型肝炎の治療薬は高額であるため、熊本サンクチュアリは昨年9月にクラウドファンディングを開始し、昨年10月末までに約2400万円の寄附金を集めた。熊本サンクチュアリはC型肝炎に感染しているチンパンジー8個体を飼育しており、集まった資金をもとに5個体の治療を実施した。そのうち1個体について、投薬から12週間後に実施した検査でC型肝炎の治療が成功したことを確認した。現在は4個体の治療を進めている。
熊本サンクチュアリは残りの3個体の治療のために、9月6日から新たなクラウドファンディングを開始した。2180万円を目標額に掲げており、10月31日まで募集している。