文化

くびくびカフェ体験記 ムラは島を経てカフェになった

2009.04.22

京大のシンボルである時計台下にカフェが出現した。その名は「くびくびカフェ」。あのユニオンエクスタシーが「経営」するそこは、学内のみならず市民にも開かれた存在を目指していると言うが、当局と組合の間で揺れ動くクスノキの下、突如出現したカフェはどこに向かうのだろう。京大新聞は、ストライキの話を一切抜きにした上で純粋な娯楽としてくびくびカフェを体験してきた。(如)

味…★★☆☆☆

容器は金属製のコップで、量は200mlに満たない。据え付けの袋砂糖は固まっており、振っても中身が出てこない。果たしていつ購入したのだろう。だがこれ位で気にしてはいけない。肝心のコーヒーはと言うと、ブラックのまま一口含むと苦味以上に水分が残る。薄い。せめてもう少し濃くなければ世の人はこれをコーヒーと呼ばないだろう。店長の井上さんは石垣カフェ主催者の一人だろうが、当時の経験はどこへやら…

この日のお菓子は小ぶりのドーナツ(袋入り、5個で売られているもの)。薄めのコーヒーの違和感をかき消す程良い甘さが口の中で広がった。

価格…★★★★☆(高所得者の方には★☆☆☆☆)

このカフェ最大のルールが、「価格=年収÷1万」である。学生は「お気持ち」らしい。だから海外のホテルでサービスを受ける側がチップの額を決められるのと同じように、美味しければ1万円払えばいいし、不味ければビタ一文渡さなくともよいのである。一編集員である私は「取材」での訪問を強調し、取材費の100円玉を渡した。



《本紙に写真掲載》