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「生成系AI」の影響を議論 8大学文学部長会議

2023.07.16

6月2日、国立大学法人8大学文学部長会議が京大で開催された。出席者は「生成系AIの普及が人文学の教育・研究に及ぼす影響」や「不正防止対策としての研究データの保管」などに関して意見を交換した。2020年以降はオンラインで開催されており、対面での開催は4年ぶりとなる。

会議には、北海道大、東北大、東京大、名古屋大、京大、大阪大、広島大、九州大の各文学部長が出席し、「オンライン授業の実施状況等について」など全8項目の「承合事項」について、各大学の状況を紹介した。

会議で議論のあった「生成系AI」の活用について京大文学部としての見解を尋ねたところ、教務掛は本紙の取材に対し、「知識と経験が必要」としたうえで、「教員対象の研修会を企画するなど、情報収集に努めている」と答えた。また、木津祐子文学部長は、「個人的な」意見と断ったうえで「警戒や忌避に終始する」のではなく、どのように「共存が可能なのかを探ることが重要だろう」と述べた。また「人文学の方法論」は「生成系AIの様式とは対極にある」と語り、「生成系AIとの共存」における「人文知」の重要性を強調した。