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グローバル生存学コース設置 GSSプログラムを拡張

2023.07.01

「グローバル生存学コース」が4月より京大大学院教育支援機構教育コースに設置されている。今回のコース設置は、グローバル生存学大学院連携プログラム(GSSプログラム)を「より広範な大学院生へ還元するために展開」するもの。設置に関する規程の変更は、達示第35号で5月30日に発表され、同日に施行、4月1日より遡って適用されている。

GSSプログラムは2018年度まで、文部科学省の実施する大学院支援事業「博士課程教育リーディングプログラム」の対象とされ、支援終了後も継続して実施されてきた。グローバル生存学コースはGSSプログラムを拡張したものであり、「産学連携コース」と「教育能力向上コース」と共に4月より開講された。京大はグローバル生存学コース設置の理由を、GSSプログラムを「より広範な大学院生へと還元するため」だと説明している。

コースには6の研究科と地球環境学舎、総合生存学館が参画し、必修の「グローバル生存学」を始め、18の科目を提供している。修了要件として、GSSプログラムでは自身が所属する研究科の博士号の学位を取得する必要があるが、同コースでは博士号の学位を前提とせず、必修科目1科目と選択科目3科目以上取得すれば総長名の修了認定書が授与される。

GSSプログラムに対する2017年度の事後評価では、修了後のキャリアパスや学生への経済的支援体制への懸念が示されている。これを踏まえた施策について、本紙は取材したところ、京大は「抽出された課題等を踏まえて、大学院教育支援機構が発足し、大学院生に対する様々な支援を行って」いると回答するに留めた。

今回の「グローバル生存学コース」設置では、関連する規程の変更を5月30日に達示で発表、施行し、4月1日に遡って適用する措置を取っていた。これについて京大は、本紙の取材に対し、「学内の手続き上の都合」によるものと説明した。