ニュース

山極前総長 旧統一教会系媒体に寄稿 2021年 教団との関連「認識せず」

2022.09.16

京大前総長で現在は総合地球環境学研究所所長の山極壽一氏が2021年、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連機関である平和政策研究所(IPP)のウェブサイトに寄稿していたことがわかった。

IPPは「平和大使協議会」の付設研究機関として発足し、「政策課題の調査・分析」等を掲げている。協議会の母体組織「UPF(ユニバーサル・ピース・フェデレーション)」は、旧統一教会の教祖・文鮮明らによって設立された。旧統一教会は信者に多額の献金を要求するなどし、問題視されている。2003年には最高裁、21年には東京地裁などで教団の布教活動の違法性が認定された。7月の安倍晋三元首相の銃撃事件を機に、一部の政治家らが教団との関わりを指摘されている。

山極氏の論考はウェブ上では「政策オピニオン」として「家庭基盤充実」の記事群に分類されているほか、機関誌にも掲載されている。

山極氏は本紙の取材に対し、IPPと旧統一教会の関連を「認識していなかった」としたうえで、「自分の考えを述べる機会が与えられれば、どのようなメディアにも応答することにしている」と答えた。