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「次の6年」見越して 111周年論文コンクール授賞式開かれる

2008.08.08

7月22日、創立111周年を記念して開かれた論文コンクールの優秀者の授賞式があった。「これからの京都大学が中長期的視点からいかにあるべきか」のテーマに、学内外から論文が寄せられた。

附属図書館AVホールで行われた式では、4名の受賞者が論文を発表し、尾池総長が各論文についてコメントした。

最優秀論文は、現在NPO法人の理事長を務める山崎貴弘さんの「アジアのリーダー拠点・京都大学」。優秀論文は教職員、学生、元教職員または卒業生から各1件ずつ選ばれ、中元崇さん(教育推進部事務職員)、北村恭子さん(工学研究科D1)、遠藤徹さん(文学部卒)が受賞した。最優秀者に選ばれた山崎さんは、京大がアジアのリーダーを生み出してきたことに触れ、大学内に「アジア共同体コース」を創設することを提案した。

応募総数は44件。内訳は教員2件、職員11件、学生19件、元大学関係者12件だった。3月31日に応募を締め切り、教職員からなる審査委員会で候補作を絞り込んだ後、理事・学外委員からなる選定委員会で受賞作が決定した。受賞論文は京大ホームページ上でも閲覧できる。

発案者の一人、木谷雅人副学長(総務・人事・広報担当)は、「111周年をむかえるにあたり、自分の関わる領域だけでなく京大自体のこれからを、学生・教員・事務職員それぞれの立場から考えようという思いをこめて発案した。結果として、各方面からレベルの高い作品が多く寄せられ、ある程度目標は果たせたかと思う。あとは大学の実状にあわせて具体的に検討していってほしい」と話した。