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イギリス 就労ビザ新制度 京大も対象

2022.06.16

イギリス政府は5月30日、新たなビザ取得制度「High Potential Individual visa(HPIVisa)」を導入すると発表した。対象となる大学の卒業者はイギリスでの就労が容易となる。

このビザ制度はイギリス国外の世界トップレベルとされる大学を過去5年以内に卒業した者が利用できる。英タイムズ紙の「THE世界大学ランキング」など3つの大学ランキングのうち、少なくとも2つでトップ50にランクインしている大学が対象となる。日本では東京大学と京都大学の2校が該当する。

現行の制度では、例えばTier2ビザの場合、発行するにはスポンサーシップや資格・学位、支払予定給与額など5つの項目をあわせて規定の水準を満たさなければならない。

今回の新制度ではそのような手続きはほぼ必要がなくなり満たすべき水準は学位のみとなる。審査に通ると、学士号、修士号を持っている場合は2年間、博士号を持っている場合は3年間の就労ビザが与えられる。ただしビザを申請する際には出願料として715ポンド(約11万5千円)を支払う必要がある。加えて現行の制度と同様に生活費や医療費の確保が求められるほか、ヨーロッパ言語参照枠(CEFR)スケールで最低でもレベルB1(中級者)に相当する能力があることを証明しなければならない。

HPIビザ導入により、京大の卒業生もイギリスでの就労という選択肢を考えやすくなることが見込まれる。広報課によると、このイギリスの新制度導入について8日時点で「関係機関等からの連絡は特段ない」という。